先進セルロース材料共同研究講座のスポンサー企業であるマナック(株)では、木粉と樹脂(主にポリプロピレン)とを複合化した木材プラスチック材料(WPC)を開発しています。最終成形品ではなく、マスターバッチのペレット(商品名:セルブリッド®)です。マスターバッチは、ユーザーが目的に応じて同類の樹脂で希釈して使います。希釈方法は、押出機や射出成形のスクリュー計量の時でも可能です。希釈せずに使用する場合は、必要な木粉濃度のペレットも作製可能です。
市場には、木粉を添加した樹脂材料は、色々ありますが、木粉は単なる増量材になっている場合もあります。マナックが開発した「セルブリッド®」は、正しい手法+独自手法で作製されており、ベース樹脂のポリプロピレン単体よりも強度物性は向上しています。特に、引張強度は正しく作製しないと向上しない場合が多いです。樹脂補強では、タルクや炭酸カルシウム等の無機系フィラーがよく使われていますが、木粉と同じ濃度で無機系フィラー添加した材料よりも、セルブリッドでは強度物性は向上しています。また、射出成形も可能であり、様々な製品が製造できます。
射出成形で作製した木材プラスチック(ウッドプラスコンポジット/WPC)成形品
木材プラスチック複合材料(WPC)は、正しく作製するれば、引張や曲げ強度は向上します。しかし、セルロース系樹脂材料では、耐衝撃性(アイゾットやシャルピー値など)が課題となっていました。複合材料先進セルロース材料共同研究講座のスポンサー企業であるマナック(株)では、耐衝撃性を改善する方法として、表面にナノの毛羽立ち(フィブリル化)を持たせた木粉を用いることで、引張・曲げ強度は当然として、耐衝撃性を向上させた材料を開発しています。
○○○○○